1904年に誕生した原型は、”世界初の実用的腕時計”のひとつとされるだけでなく、アールデコの流行にも20年以上先駆けた名機中の名機。今年はケースデザインをフル・リニューアルしただけでなく、1200ガウスに対応する高耐磁性と、インターチェンジャブルストラップを搭載。複数本をもち歩きたくない”旅の最中”には、気分でストラップチェンジできるのもうれしい。ブレスレットのスマートリンク機能は、今日は少しキツイなと思った際にも、ちょっとした長さの微調整に対応する。
CARTIER
サントス ドゥ カルティエ
ツヤ感と剛性を増した妖艶なフォルム
1983年に登場したパンテール ウォッチを再現した現代版。適度な丸みをもたせたケースや、ブレスレットのリンクをオールポリッシュ仕上げとして、腕に着けた際の輝きが一層増している。フォルム自体は80年代からまったく変わっていないが、ブレスレットの剛性感が増したり、各リンクの繋がりが柔らかくなったりと、あきらかな進化も見て取れる。旧モデルからほんの少しだけ拡大されたローマンインデックスは、シルバーダイヤルとの対比で見事なバランスを見せる。
18KYGケース&ブレスレット、クオーツ、縦30×横22mm。¥2,050,000〈CARTIER/カルティエ カスタマー サービスセンター ℡0120-301-757〉
CHECK!
新進気鋭のR&Bシンガー・向井太一に迫る
ポール・スミスに会いにGINZA SIXへ!
GQ PROMOTION
VACHERON CONSTANTIN
フィフティーシックス・オートマティック
若い世代にリーチする古典の再解釈
1950年代中頃のニューヨーク・アヴァンギャルドを思わせるようなケースデザインが魅力。とは言え、ヴァシュロン・コンスタンタンらしいエッセンスも随所にちりばめられている。たとえばラグのデザインには1956年製のRef.6073に範を取ったマルタ十字のモチーフが盛り込まれている。グループ内での設計共有化を図った通称”リシュモンキャリバー”をいち早く搭載。センター寄りにレイルウェイを設けたダイヤルと、偶数時のみのアラビックインデックスなど、かなり”若い”デザインだ。
IWC
ポルトギーゼ・パーペチュアル・カレンダー
超高精度を求めた在りし日の夢
大径ムーブメントを搭載するポルトギーゼは、超高精度なクラシックデザインの代表格。原型が製作された1930年代当時の開発目標は、腕時計でマリンクロノメーター級の高精度だったという。この永遠のアイコンモチーフに、IWCが誇る永久カレンダーを搭載。時計愛好家にとってのアイドル、クルト・クラウス翁が1985年に開発した永久カレンダー機構は、後進たちによる度重なるブラッシュアップを経て、耐衝撃性と耐久性を大幅に増している。シンプルなデザインなのに、妙に味わい深い時分針の造形美にも注目だ。
PANERAI
ルミノール ドゥエ スリーデイズ オートマティック アッチャイオ - 38mm
軽快感を高めたパネライの原点
パネライの原点となった「ルミノール」をダウンサイジングしたアレンジモデル。デザインの源流は1930年代のイタリア海軍の潜水部隊が用いたミッションタイマーにあり、極めてシンプルなダイヤルのなかに、高い判読性と、後に
パネライコピーの個性となっていくインデックスデザインなどが凝縮されている。新たに追加された薄型の38mmケースは装着感に優れ、1本の時計だけで旅程のすべてをこなしたいような場合でもストレスを感じさせない。加えて、華やかな色みが追加されたストラップカラーが、重厚なベースデザインに軽快感を加味した。